7.危険物輸送に関する国連勧告

本勧告は、包装容器に収容された危険物の、陸上(鉄道/道路)・海上・航空輸送において、「人」「財産」「環境」の安全を確保するために、国連経済社会理事会の下部組織「危険物輸送に関する専門家小委員会」で策定され、各国の関係官庁・関係国際機関に対する勧告として出されているものであり、最新の技術情報に基づいて、年々更新されています。「各国あるいは関連国際機関での危険物輸送に関する新規則の制定あるいは改正時に、本勧告に沿った改正を促し、輸送モード間、あるいは各国の規則の違いによる障害を減らしていく目的のために制定していること」を唱っております。
危険物は9つのカテゴリーに分類され、有機過酸化物についても「クラス5:酸化性物質及び有機過酸化物」のなかの「5.2:有機過酸化物」として勧告が出されております。以下有機過酸化物に関係する部分の抜粋です。

2.5章 クラス5 酸化性物質及び有機過酸化物

(注) クラス5の中の酸化性物質と有機過酸化物が示す危険性は異なっており、同じ尺度で判断することは実際的ではないため、本章では5.1(酸化性物質)と5.2(有機過酸化物)に分けて、それぞれに対する試験方法及び判定基準を示している。

2.5.1  定義及び一般条項

(b)危険区分 5.2有機過酸化物
2価の−O−O−構造を分子内に持つ有機化合物で、水素原子の片方もしくは、両方を有機基で置き換えた過酸化水素の誘導体とみなせる。
有機過酸化物は、熱的に不安定な物質であり、発熱自己促進分解を起こし得る。また、以下に示す中の幾つかの特性を持っている。
i )
 爆発的分解を起こし易い。
   
ii )
 急速に燃焼する。
   
iii )
 衝撃あるいは摩擦に敏感である。
   
iv )
 他の化合物と反応し、危険な状況を造り出す。
   
v )
 目に害を及ぼす。

2.5.3 危険区分5.2有機過酸化物

2.5.3.1 特性
2.5.3.1.1 
有機過酸化物は、常温或いは高温で発熱分解を起こし易い。分解は熱、異物との接触(例えば酸、重金属化合物、アミン)、衝撃、摩擦によって引き起こされる。分解速度は温度が高い程速くなるが、その程度は有機過酸化物の種類によって変わってくる。分解によって有害、あるいは可燃性のガスや蒸気を発生する場合もある。ある種の有機過酸化物は保冷輸送が必要である。有機過酸化物の中には、特に密閉下では、爆発的な分解を起こすものがある。この特性は希釈剤を加えたり、適切な包装形態にする事によって緩和できる。多くの有機過酸化物は激しい燃え方をする。
2.5.3.1.2 有機過酸化物が目に入る事のないようにしなければならない。或る種の有機過酸化物はわずかな接触だけでも角膜に重大な損傷を与え、皮膚に対して腐食作用を示す。

2.5.3.2 有機過酸化物の分類
2.5.3.2.1 
すべての有機過酸化物は以下に示すものを除いて危険区分5.2に分類されるものとして考えなければならない。
   a) 過酸化水素の含有量が1%未満で有機過酸化物の活性酸素量が1%未満の有機過酸化物。
   b) 過酸化水素の含有量が1%以上、7%未満のもので有機過酸化物の活性酸素量が0.5%未満のもの。
   注:有機過酸化物組成物の活性酸素量(%)は次式により得られる。
           16 × 煤i×
      ここで  =有機過酸化物の分子当りの過酸化結合の数
            =有機過酸化物iの濃度(質量%)
            =有機過酸化物iの分子量
2.5.3.2.2 有機過酸化物はその危険度に基づいて、タイプAからタイプGまでの7つに分類される。タイプAに分類される有機過酸化物は、その評価試験で使用された包装形態では輸送禁止となるものであり、また、タイプGは危険区分5.2の有機過酸化物の規則から適用除外されるものである。
タイプBからタイプFに属する有機過酸化物が本規定で定める単位包装での最大数量規制の対象となる。
2.5.3.2.3 へ続く

 

Copyright © 2009 JAPAN ORGANIC PEROXIDE ASSOCIATION. All Rights Reserved.